活動内容


静岡県立大学<ふじのくに>みらい共育センター
COC事業 地域連携コーディネーター(牧之原サテライト)
2015年4月1日~

文部科学省『地(知)の拠点事業(大学COC:Center of community事業)』として、「<ふじのくに>からだ・こころ・地域」の健康を担う人材育成拠点の地域連携コーディネーターを務めます。自治体と連携し、大学が全学的に地域を志向した教育・研究・社会貢献を進めます。

地域連携コーディネーターは、特に、社会貢献を担い、私は「牧之原みらい交流サテライト」の立ち上げと共働プラットフォームとの連携、コミュニティーワーク力をもった人材育成のために、学生が活動する具体的なフィールドを開拓します。

静岡県立大学「ふじのくに」みらい教育センター cocora

(1)共育ファシリテーターとして

住民参加の仕組みを促進し、地域自立の触媒となり、レジリエントな地域創生を支援します。

(2)ワークショップのデザイナー及びファシリテーターとして

大学・市民・行政の連携を、ワークショップを継続的に実施しながら、しなやかに、時には大胆に進めます。

(3)フィールドワーカーとして

地域の方々の協力を得て、地元の人・自然・文化のオモシロ資源を発掘します。
よそ者だから発見できる視点を大切に、食文化・アート・歴史等を学んでいきます。

知の拠点・静岡県立大学

地の拠点・牧之原市のNPO「凛・百花春」にて

牧之原市風景(1)

牧之原市風景(2)

牧之原市風景(3)

フェリス女学院大学 文学部 非常勤講師
終了 2010年度~2014年度

●「アジアとの出会いと異文化体験-バングラデシュの生活文化とフィールドワーク」を担当

20歳代はインドと津軽地方、30歳代はカンボジア、40歳代はバングラデシュと、私が関わったアジアでの体験をベースに、フィールドワークの基礎について文化生態学および生態人類学の手法で学び、実際にバングラデシュの首都と農村へフィールドワークに行きました。世界銀行の指標やGDPでは、バングラデシュは南アジアの最貧国ですが、人・文化・自然に彩られた、農村生活のある種の「豊かさ」を知る旅となりました。

2012年度のスタディーツアーの記録(PDF)
2010年度のスタディーツアーの記録(PDF)

●「ディアスポラ(離散)の思想

「生の声とフィールドスタディーから学ぶアジアのディアスポラ」を担当。「ディアスポラ(離散)」とは、(植物の種などの)「撒き散らされたもの」というギリシア語に由来する言葉で、元の国家や民族の居住地を離れて暮らす国民や民族の集団ないしはコミュニティ、またそのように<離散すること>自体を指します。元々はバレスチナの地を離れたユダヤ人が代表例ですが、グローバル社会の裏側で、今や、中華系、インド系に留まらず、近年は日本にもあらゆるタイプのディアスポラが存在するといってよいでしょう。そのようなディアスポラ状態を生きざるを得ない、異郷に身を置く方の心情に寄り添いながら、われわれ一人ひとりは何ができるのかについて、知って→感じて→考えていきました。ゲスト講師のお話を軸に、フィールドワークとワークショップ(参加体験型学習)により、理解を深め、最終的には、自分の考えを深める≒“思想を編む”ことにもチャレンジしました。2012年度~2014年度は在日コリアンをとりあげました。

湘南工科大学 社会貢献活動支援室 テクニカルアドバイザ
終了 2008年度~2014年度

実習科目「社会貢献活動1」「社会貢献活動2」のコーディネーションと教育相談を担当。学生が地域の市民団体やNPOなどに実習に出て、社会貢献活動に従事しました(50時間の実習で2単位認定される科目です)。実習の中間期研修や実習の企画立案のために、ワークショップを行い、そのファシリテーターも務めていました。

教育GPの成果報告書等に収録されている拙文等(PDF)
「鳥の目で“ふりかえる”実習体験」 共通教養科目“社会貢献活動”報告書 2013年(PDF)
「社会貢献活動2:自ら考え行動する市民社会の担い手を育成!」 共通教養科目“社会貢献活動”報告書 2013年(PDF)

共育ファシリテーター

「共育」、聞きなれない言葉ですよね。ミスプリントかと思う人も多いかと思います。造語ですが、きちんと流通している言葉です。特に、外国人のための日本語教育の現場や、「環境共育」という風に使われることがあります。私の場合は次のような経緯で名乗ることになりました。

国際協力NGOの専門家としてカンボジアに赴任し、現地スタッフと農村開発普及員の研修を担当する事になったのですが、その時、日本で教員として身につけた教え方では、通用しないことに気がついたのです。インド人の農村開発の専門家、A.Chatterjee氏の下で働いていたこともあり、参加型学習の1つの手法であるワークショップが、学び手を主体的にするという点でスタッフ研修にとても有効であることを知りました。その時から、私は教えることを止めたのです。教える代わりに、共に育むこと=共育(きょういく・ともいく)をめざしました。カンボジア人スタッフと、ともに村々を回り、調査をし、また、夕暮れには一緒に釣りをしたりもしました。共にあることで、同じ人間として生きることをわかちあうのです。そこには、教える者ー教えられる者という差や、援助する者-援助される者という隔てもありません。よりよく生きようとする意志と、人として知恵をわかちあうことの大切さを共有するだけです。

カンボジアから日本に帰国し、地域の外国人のための日本語教室の立ち上げにも、丸5年間参画しました。そこでも、日本語に関しては日本人は教える立場だけれども、生きることについては、定住外国人に教わることも少なくないことに気がつきました。つまり、教育ではなく共育を、ここでも実践することになります。

それ以来、共育ファシリテーターと名のっています。教育学者の汐見稔幸先生からは、「共育」がいつか「響育」にまで熟成するといいいね、というお言葉もいただいております。活動分野は、国際・環境・教育で、主にワークショップやフィールドワークにより、みなさんとともに学びを実践しています。これまで経験したフィールドは、バングラデシュ・カンボジア・タイ・ラオス・津軽地方・武蔵野・南信州です。

ワークショップデザイナー

ブラジルの被抑圧者のための教育を実践研究したパウロ・フレイレは、知識注入型の教育を「権威のための教育」と呼び、反対に、教師が生徒に意見を求め、生徒は自らの経験から応えるような教育を「変革のための教育」と呼びました(池住義憲氏による)。ワークショップ型の授業もまさに、児童・生徒が主人公。貧困・平和・環境といった問題について、学び手が主人公になって何らかの一歩を踏み出すことで、問題の解決がスタートします。その大事な一歩を踏み出すのが、ワークショップという場なのです。

日本のワークショップ実践の第一人者、中野民夫氏は、「ワークショップとは、講義など一方的な知識伝達のスタイルではなく、参加者が自ら参加・体験して、共同で何か学びあったり、創り出したりする学びと創造のスタイル」と定義しています(『ワークショップ』岩波書店、2001)。ワークショップという場で起こる、参加者どうしの相互作用が、新たな気づきや発見を生むのです。社会教育はもちろんのこと学校教育にも、生徒の自主性や主体性を育むために、ワークショップを多くとりいれることは大事だと考えます。そして何より、「好奇心は教育を越える」と言われるように、ワークショップという場を経て学びの入り口に立つと、子ども達は自ら学び始めるのです。ワクワク・ドキドキする学びを提供する、そんな楽しいワークショップが、もっともっと、いろいろな場で実践されるといいと願っています。

そして、私は、小・中学校の「総合的学習の時間」のゲスト講師や公民館の講座講師をする中で、ワークショップを行って早10年になりました。2010年には、ワークショップ実践の集大成として、文科省認定資格「ワークショップデザイナー」を取得しました(青学WSD4期)。特に、中野民夫氏の考案された「プログラムデザイン曼荼羅」については、Be-Nature schoolの応用講座でも習得。同じ名称のワークショップでも、参加者や場によって1回として同じワークショプはありません。そんな、場のもつ不思議と力を感じて、1つ1つのワークショプをていねいにデザインし、実践させていただいています。

ご提供できるワークショップ

オリジナル定番ワークショップ
  • フォトランゲージ「世界を旅する」
  • 「コビール君ちの家族マップ-バングラデシュの農村の暮らしを知る」
  • 「グリーン・アラカルト-葉っぱの多様性に気づき、アートに目覚める」
開発教育のワークショップ
  • 『ワークショップ版 世界がもし100人の村だったら 第3版』(DEAR、2011)
  • 『写真で学ぼう!「地球の食卓」学習プラン10』(DEAR、2010)
  • 「未来の学校」(ERIC)
  • 「テクノロジ―」(第9章)『グローバル・クラスルーム 教室と地球をつなぐアクティビティ教材集』
    (ディビット・セルビー、グラハム・パイク著、小関一也監、明石書店、2007)
ふりかえりと創発的ワークショップ
  • KJ法
  • 相互インタビューと他己紹介
  • ワールド・カフェ
  •  思考の可視化「Visible Thinking Workshop:See→Think→Wonder」
演劇系ワークショップ
  • らくがき絵本(演劇百貨店・柏木陽オリジナル)
オーダーメイドワークショップ
  • テーマ・課題・ねらいに合わせてワークショプをデザインします

ワークショップのご依頼について

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