明日ある研修事業の「ふりかえりワークショップ」を行うための心の準備や、9月19日の学会発表と、親の家の事など、
やらなきゃいけないことがたくさんあるのに、気持ちの中で、今回のバングラデシュ行きからまだ「卒業」できないでいる。
旅のコーディネーターのアラムさんの優しさ、気遣いに触れ、
また、あの美しいジョソールの風景を見てしまった私は、どうしたらいいのだろうか?
とりあえず、日記を書く。(極私的日記でごめんなさい。)それで、小康状態になれるだろう。
昨夜は、15年以上も続き、参加しているある教育グループ「トクトクの会」の定例会だった。
そこで、簡単にバングラデシュ行きを報告したところ、
ウケたのは、ジョソールで民泊した裕福な大家族が、こぞって、私のお婿さん探しをしてくれるというくだりだった。
「イスラムの国では、女性が働く必要はないんだよ。だから、田舎が好きなら、旦那さんをみつけてあげるからジョソールに来れば。」と、地元のおばさん連中は(娘たちの通訳で)私に言ったのだ。
その話を受けて、日本の仲間の結論は、
「東はバングラデシュの知識人と結婚して、老後はジョソールに住むしかない!!!」だった。
そうなりますか・・・・・・。
30歳代前半はNGOの専門家として駐在していた国でカナダ系カンボジア人に求婚され、
30歳代後半~数年は、日本の教育官僚とつきあったのに、これまで結婚してこなかった。
古いタイプだと思われるだろうが、心の自主独立と自分の仕事を優先してきたからだ。
それにしても、バングラデシュ人はいい。
(心根のいいバングラデシュ人とばかり知り合いなのかもしれないが・・・・・)
詩人が尊敬される社会で、アジアで最初にノーベル文学賞をとったのは、ベンガルの地で生まれた、R.タゴールだ。
知識人ばかりではない。一介の農民も詩人になる。
数年前に訪ねた時は、都市近郊農村のショミティ(村の相互扶助グループ)の男性が、ろうろうと詩を吟じてくれたくらいだったから。
文学のある生活世界は美しいと思う。
大地に根差した世界観をもって生きることのできる人々は幸せだと思う。
風と河と太陽の国、ベンガルの地。
反対に、日本は何かを忘れている。
経済的繁栄はもういい。心の豊かさをとりもどすべきだと思う。
自殺者3万人という数字は日本の何かが間違っている証拠だ。
タイばかりではなく、バングラデシュでも、都市の富裕層が心の病にかかるようになってきているそうだ。
ジョソールには、バンガローという言葉を起源にもつ村があるという。
アラムさんは、まだ人が住まない森に少しだけ手を入れて、バンガローを建て、
心の保養をするような桃源郷をつくりたいと言っていた。
私もお世話になりますか・・・・・・・。 そういう老後があってもいいかもしれない。
ワークショップデザイナー育成プログラムとぜんぜん関係の無い話になってしまったけれど、
今の私の気持ちはそこに共鳴している。
着地点が見えてきたというのはある意味いいことだ。
今はまだ老後には程遠い年齢だけれど、さ~て、下界でやるべきことをやってしまおう。
そう、ワークショップデザイナー、小さなやさしい革命の担い手だと思っている・・・・・・私は。
(この文章は、青山学院大学ワークショップデザイナー育成プログラムのSNSに書かれた日記を、載録したものです。)
(2)
心を揺さぶられるものに触れると、しばらくその余韻から抜けられないことってあるよね。
バングラディッシュ…。
ニュースでしか知らない遠い土地。
私の心の中にも、そこからの風が、ほんの少し届いた気がしたよ。
ふーちゃん
素敵なコメントありがとうございます。
バングラデシュ、世界で一番貧しく、でも、世界で三番目くらいに美しい情景のある国。
そして、なんといっても、文学のある生活世界は、美しいのです。
その余韻に浸っていた時に綴りました。
いつか、一緒に行きましょうね。実際に、風を感じに。。。。。